技術と設備の両者が必要不可欠
高度先進医療は、技術的な担い手と実施に必要となる設備という二つの観点から実施できる医療機関がその技術ごとに限られています。需要が高い陽子線治療のような場合には多くの病院で設備投資がなされて実施可能となっていますが、需要があまり高くなく、設備投資として必要な費用が大きなものは国内では1つや2つの医療機関でしか扱っていないこともあります。一方、設備投資もそれほど大きいものではなく、需要も高いがん治療のための様々な技術や多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術のような場合には、全国各地にある多数の医療機関で実施ができるようになっています。
高度先進医療の担い手となりたい場合には、どの先端医療技術の担い手になりたいのかを考え、それが実施できる医療機関に所属しなければならないということに留意が必要です。患者側も情報網が広がっていることから、新しい医療技術が生まれて厚生労働省に認められると、実施して欲しいと訴えかけるようになる人が増加します。自由診療であってさえそういった状況になる場合も多いことから、医療従事者として高度先進医療の担い手となるということは、世の中の人のためになる道の一つと言えるでしょう。医療に携わる道として典型的な道を歩むだけでなく、より高度なレベルの医療を実現できる人材となることを目指して、他の人には担えない仕事を行えるようになっていくという考え方は医療従事者として重要な観点なのです。
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